感染症管理認定看護師の仕事

看護師の資格の中には、特定の看護分野に特化しており、専門的な技術や知識を駆使して高レベルでの看護サービスを提供するために設けられているものがいくつかあります。それらは認定看護師と呼ばれており、その資格を取得するためには、所定の研修を履修した後で、看護協会が認定している審査に合格する必要があります。
認定看護師の役割は、特定の分野における患者さんやその家族にハイレベルの看護を提供することや、ほかの看護師を指導したり、看護者からの相談に対応したりといったものが主になります。

認定看護師は分野ごとに複数の種類が設けられていますが、1996年に新たに加えられたのが、感染管理に特化した感染管理認定看護師です。
感染管理認定看護師は、その名の通り感染症の管理のスペシャリストです。患者さんやその家族が感染症に罹患するリスクを最小限にするために、適切かつ効果的な感染管理計画を立案し、それを実践・評価することで、安心して医療機関を利用してもらえる環境を整えるというのが基本的な仕事内容です。

2020年に世界中にパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染症に見られるように、医療機関における感染症対策は喫緊の課題です。
全国にいる感染管理認定看護師の人数はまだまだ限られていますが、その役割の重要性を踏まえると、今後ますます活躍の余地は広がっていくはずです。看護師としての方向性を模索されている方は、感染管理認定看護師になることを検討してみるとよいでしょう。